(公財)広島県男女共同参画財団「エソール広島」は,男女共同参画社会づくりのための拠点です

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「わた生きゼミ」第1弾!“男性の家事・育児編”開催

講座イベント実施報告

「わた生きゼミ」第1弾!“男性の家事・育児編”開催


第2弾!“学校生活とジェンダー編”


第3弾!“子どもとメディア編”


~みんなの発表会~




「わた生きゼミ」第1弾!“男性の家事・育児編”


ひと昔前に比べれば,家事・育児に積極的な男性が増えてきた昨今。とはいえ「家事・育児は女性が中心になってすること」「男性は外で稼いでくるもの」といった思い込みが,身近にまだまだあるのでは?
こういった思い込みの解消に向け,広島県の主催により,エソール広島で,「わた生きゼミ~男性の家事・育児編~」を開催しました。
わたしたちの周りに根付く“性別の固定観念”について,3回にわたるゼミで,意見を出し合い,社会に情報発信をしていただきました。


【9/17(土)開催・1回目】

       日頃感じるモヤモヤについて意見交換



初日となる9月17日,この日エソール広島には,10名の男性が集まりました。全員に共通しているのが「家庭で家事・育児を積極的に行っている」ということ。



冒頭では,進行役の1人でもある,片元 彰(かたもと あきら)さんが登壇。
 “父親支援事業”の推進に取り組む団体「NPO法人ファザーリング・ジャパン中国」の代表理事でもある片元さん。2児の父親で,専業主夫として5年間家事育児を行っていたそうです。
そうしたご自身の経験談も交えつつ,「男性は仕事,女性は家庭」といった性別役割が今も残る日本社会の現状を伝え,課題提起を行いました。



次に,日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社に勤める橋本 洋輔(はしもと ようすけ)さんを進行役に,参加者が自己紹介!




みなさん,ニックネームやお仕事,お子さんの年齢,好きな家事・嫌いな家事などを1人ずつ発表。お子さんが15歳になる方から,3番目のお子さんが生まれたばかりという方,中には双子ちゃんを子育て中の方も!
「洗濯物の干し方にこだわりがあります」
「料理が苦手で…」
といった話題では,笑いや共感の声が挙がり,最初は緊張気味だった参加者の皆さんも,徐々にリラックスしてきた様子☆



ちなみに,今回のゼミでは,グラフィックレコーダーの住田 桃子(すみだ ももこ)さんによる “グラフィックレコーディング”が行われました。
実は上の参加者イラストも,自己紹介を聞きながらその場で作成されたものなのです♪


ここからいよいよ本題!A・Bの2つに分かれ,グループワークが行われました。課題は,「日常生活の中で感じた,性別による役割分担の違和感やモヤモヤ」について。



まず個人の意見をふせんに書き出し,それを元にグループ内で話し合いました。





挙げられた“気付き”や“モヤモヤ”の一例がこちら。
 

・保育園・幼稚園のお迎えがお母さんばかり
・「イクメン」と呼ばれることに違和感を感じる
・時短・パート勤務は女性が多い
・子どもの看病は母親の仕事という風潮
・男性は育休を取りづらい


などなど,無意識のうちに“当たり前”と感じてしまいがちな内容もチラホラ。
こうした意見を踏まえ,モヤモヤ解消に向けてみんなの意見をとりまとめ,タイトルを付けました。

 

○Aグループ
「身近な変化で社会を変えよう!」
 
○Bグループ
「まわりを気にしすぎなんじゃない?」




こうした意見を踏まえ,次回からは,発表に向けて準備を進めていきます。


【9/28(水)開催・2回目】

      Zoomミーティングにてグループワーク



9月28日に開催された2回目のわた生きゼミ。この日は平日夜の開催ということで,Zoomミーティングを利用しての開催となりました。
 
まず,「今回の気付きを社会に発信する方法」を検討。
全員で話し合いをした結果,

 

○日常のモヤっと体験を提起
○自分らしく生きる“わた生き宣言”として,身近な人へ手紙という形で発表

となりました。
その後,A・Bの2グループに分かれ,発表に向けての協議が行われました。





【10/10(月)開催・3回目】社会に向けての情報発信!


10月10日,いよいよラストとなる3回目の開催です。
 
まずは,それぞれが考えた“モヤっと体験”をフリップにまとめる作業から。
中にはこの日のために,写真やイラストを用意してきた方も!






そして最後に全員の前で,それぞれが伝えたい“モヤっとした”体験を発表!



「パパが仕事を休むのは,特別なときだけ」そんな隠れた固定概念にモヤっ!



「男性なのに?」「偉い…?」家事育児のメイン(=主役)は女性だけだと,誰が決めた?!



同意見が多かったのがこちら!「男性の育休=ただの休み」という考えにモヤっ。



この他にも,興味深いもの,はっとさせられるものばかり!
 
全員の「モヤッと体験」はこちらから

ゼミの最後は,身近な人への手紙という形で“わた生き宣言”を発表。
圧倒的に多かったのは“妻へ”。
「これからはPTA活動にも積極的に参加するよ」
「僕たちの役割は,僕たち自身で決めよう」
など,家事・育児を一緒に頑張っていこうという前向きな宣言が多数。
その他,会社の部下に対して「育休を取りやすい雰囲気づくり」を誓う宣言も!




「まずは,思い込みに気付くことが第一歩。今回のゼミで様々な気付きがあり,確実に一歩を踏み出せた気がする」と,進行役の橋本さん。
みなさん今回のわた生きゼミを通じ,次のアクションの具体像が浮かんだようです。
 
全員の「わた生き宣言」はこちらから
 
最後に,参加者同士が純粋に会話を楽しむ交流タイムもありました。
「家事の時短,どうやってる?」
「子どもに野菜を食べさせるためのメニューって何がある?」
などなど,家事・育児を行う男性同士ならではの,悩みやあるあるを共有する姿が見られました。
参加者の方からは,「育児や家事のことを男性同士で話すことがそもそもないので,このゼミはとてもいい機会になりました。情報共有の場として,今後もこうした場があれば」といった声も。




仕事をする中で,性別に関するちょっとしたモヤモヤを感じる女性は少なくないはず。
でも実は,男性も同じ。家事・育児を積極的に担当している男性からすれば,社会に根付く思い込みが,ときにモヤモヤや“やりにくさ”に繋がっていることも。
みんながより自分らしく生きられる世の中にするために,「男だから」「女だから」の思い込みの解消に向けて,一歩踏み出しましょう!




動画はコチラから


実施概要
第1回  令和4年 9月17日(土)  10:00~12:00
エソール広島
第2回  令和4年 9月28日(水)  18:30~20:00
オンライン
第3回  令和4年10月10日(月・祝)10:00~12:00
エソール広島
主 催  広 島 県(わたしらしい生き方応援課)
運 営  公益財団法人広島県男女共同参画財団